カイロタイムズ120号
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(5)2020年2月17日発行 カイロタイムズ 120号 カイロプラクティックは西洋医学とも東洋医学とも異なる独自の哲学・科学・芸術を持ち、サブラクセーションを代表とする独自の理論に基づいて進化・発展し、124年もの間、多くの患者を救い、健康維持、アスリートなどの能力発揮やケガの予防などさまざまな形で世界人類に貢献してきました。 その最も特殊なところは、痛みなどに代表される「症状」をケアの対象とせず、不調の原因である「サブラクセーション」を見つけて取り除くというところです。 例えば、「カイロプラクティックは突発性側弯症を治せるのか」ということを問う人がいます。しかし、側弯症には遺伝的要素の関与がある場合や、脳の問題が影響する説もあり、原因は必ずしも一つとは限りません。 私はカイロプラクティックで突発性側弯症が治せるかどうかは明言しません。何故なら側弯症は症状であり病名だからです。 しかし、突発性側弯症といわれる患者をケアしたことはあります。 写真1は12歳の男子で親御さんが姿勢の悪さを気にして連れてこられた症例です。 写真2は胸腰椎部が中心の側弯の症例です。 写真3は頚椎と腰椎に傾きがあるタイプのS字状側弯の症例です。 カイロプラクティックによってサブラクセーションが取り除かれ、それが原因で起こっていた側弯曲は減弱したと言えると思います。 カイロプラクティックは症状を治療したり、背骨を真っ直ぐにするものではありません。しかし、正しくカイロプラクティックを施せば、結果は出るものです。 C.S.ガンステッドDCは、「結果が出ない時は、カイロプラクティックの原理・カイロの真価①松下 順彦DC原則に疑問を持つ前に、自分の臨床の方法に問題がなかったかを見直せ」という言葉を残しています。 カイロプラクティックは素手でサブラクセーションをアジャストするものであり、それで結果が出せてこそカイロプラクターなのです。 そのために我々は哲学を学んで原理・原則を理解し、進むべき方向性を確認し、最新の科学を研究して発展させ、芸術としての手技の鍛錬を継続するのです。 いくら症状が良くなっても、素手でサブラクセーションをアジャストしていなければ、それはカイロプラクティックではありません。Vol.写真1写真3写真2 2015年12月、私は施術院を山形県酒田市光ヶ丘に移転。「こころとカラダを元気(PEP)にする!」という目的と使命を掲げた開業12年目「ファミリー・カイロプラクティック」の第2ステージからもう既に4年の歳月が経過した。 この間、実はカイロプラクターとして日々の臨床だけでなく、私は「講演家」としての活動を精力的に行ってきた。同じく2015年3月からスタートした講演活動はお陰さまで、これまでの5年間で200回近くにのぼった。現在、私は「一般財団法人日本ペップトーク普及協会」の認定講師で、地元・山形から東北を越えて神奈川・大阪・福岡など全国でペップトークを伝えている。 それでは、そもそも何のために、私は講演活動を始めたのだろうか? 2004年、開業当初「石にかじりついてでも10年続ける」ことが目標だった理由は「人のカラダを10年触って分かる感覚があるのではないか?」と 漠然と感じていたからだ。そして、開業10年を過ぎる頃、ある疑問が浮かんだ。それは、施術でカラダの状態が良くなっているのに、その「良くなっている状態を実感できない患者さま」がいることだった。このような患者さまは感覚的に年間でたった1〜2人の割合。勿論、私の能力・技術・経験不足などで貢献できなかった患者さまは10年間で山ほどいる。しかし、「良くなっている状態を実感できない患者さま」は 何かが違う!何故なら、貢献できているのに貢献できていない…近くて途方も無く遠い無力感に襲われるのだ。 そこで、この疑問に対して立てた仮説は「例えカラダの状態が良くなっても、こころのあり方・状態が良くなければ カラダの健康を受容できないのではないか?」。つまり、私達人間は「心身一如」と仏教用語で表されるように「肉体と精神は切り離すことができない一つのもの」。だから、カラダだけでなく「こころ」を満たして初めて『真の健康』を享受できるのだ!じゃあ、「こころを癒すには…?」 2012年2月、私の母が73歳で逝去。その2年前の2010年3月には父が同じ73歳で他界した。父は退職前に肝炎を患い、長期入院から今度はアルツハイマー型認知症を発症。退職後、徘徊・排尿を繰り返す父の介護生活が始まった頃、2002年11月に私が約7年のアメリカ留学から帰国した。要介護度が上がるたびに父は介護施設を転々としたが、最後は脳梗塞で寝たきりになって再び自宅に戻ってきた。父の介護生活に携わった8年間は大変だったが、一緒に週1回温泉施設に行ったこと、結婚して初孫である私の息子を父が抱いた光景は今でも忘れられない。 父の旅立ちと比べて、母は突然この世を去った。働くことが大好きだった母は仕事帰りの運転停車中に心筋梗塞でそのまま旅立った。母の死の直前、母と私の関係は良好では無かった。そんな関係性を残して母との別れが訪れた。母を助ける救急車が1台、その後に消防車両がもう1台サイレンを唸らせて私の(移転前の)施術院の前を通り過ぎた。そして、間もなく母の異変を知らせる電話が鳴った。病院に向かう途中、父の斎場へ向かったときと同じ景色が見えた。真っ青な青空に雪化粧の鳥海山を見た瞬間、私は感じていた…もう母がこの世に居ないことを。 年の離れた2人の姉の下に生まれた長男の私に、両親は特別な愛を注いでくれた。東京の私立大学在学中に柔整専門学校に通学、そしてアメリカ留学まで。無いお金を掻き集めて奔走してくれたのは間違いなく母だった。そんな母に私は一生取り返しのつかない別れをしてしまった。後悔の念から呼吸することが苦しくなった。そして、母の一周忌を終えた2013年3月から私は、呼吸法の加藤俊朗先生に師事して指導を仰いだ。加藤先生と呼吸法の仲間と過ごした時間が私の傷ついた「こころとカラダ」を本当に癒してくれた。 ある日の呼吸のレッスンで加藤先生が「聖書には『はじめに言葉ありき』と書かれている」と語ってくれた。その瞬間、私の背骨にゾクッと電流が流れた。「ああ、そうか!人のこころを癒すのは…『言葉』だ!」Vol.24五十にして天命を知る②GCJ スタッフ 小野弘志DCもおられますが、意識しないとできないような姿勢を続けていると当然ながら疲労します。形だけ真似ていても様々な筋肉が効率的に協調した姿勢ではない場合、さらに疲労は増すでしょう。特に体性系の不快感を主訴とする場合、パーフェクトな姿勢に固執せず、疲労を感じる前に立位になり自然な姿勢を作りやすくし、少し体を動かすようアドバイスしておくと症状がぶり返しづらいようです。 姿勢分析はオステオパシー施術でも行いますが、クライアントの作る姿勢の良し悪しを論じるためにしているわけではありません。身体は関節SDなど、ある関節の機能が働きを満たさなくなった場合、その構造が関わる運動を全身の関節や筋肉によって代償します。振る舞いを変えたため変化した重心の上で、違和感なく活動ができるよう全身を使いバランスを調整していきます。この変化により現れた姿勢を代償姿勢といい、正常な体性系の反応としてオステオパスはとらえます。こうしたオステオパシーの観点からも静止時の姿勢を思考と力で修正するのは意味を成さ維持していることと同様といえます。施術と運動そしてクライアントの日常動作が同一の領域であるという認識をクライアントとの共通項とする必要があると感じています。ないように思います。 代償は正常な反応であるものの通常要求されない機能や負荷を関節や筋肉に強いますので、長引けば支障をきたします。オステオパシーでは原因が不明瞭な肩こりや腰痛の多くがこのケースに含まれると考え、なるべく代償の少ない状態にすることを目標に施術をします。全身の体性系SDへのアプローチは繊細なベクトル操作を用いるため、術者によって受動的に誘導される必要があります。一方で能動運動の再教育のため、運動指導やクライアントの認識を変えていく必要性も感じます。日常動作の殆どは人が後天的に獲得したもので、全身の筋や関節が理想的に統合されたものとは限りません。関節や体幹部が安定しないまま日常を送ることは代償姿勢を 腰痛、肩こりなどで来院されるクライアントからよく「良い姿勢をしているのが辛い」というご相談を頂戴します。健康と姿勢に深い関わりがあることや、体性系の不快感の中には姿勢に関連するものが多いことはメディアでも取り上げられており、一般の方にもかなり浸透しているようです。見聞きしたことをもとに試行錯誤される方村井 香織世界オステオパシー保健機構会員アトラス・オステオパシー学院講師ネバダ州立大学公認DKピラティス指導者(マットⅠ・Ⅱ)村井 香織 プロフィール良い姿勢の思考〜術者とクライアント〜NPO法人アトラス・オステオパシー学院村井 香織カイロタイムズに広告掲載しませんか?カイロタイムズに広告掲載しませんか?広告主募集!商品紹介代理店募集セミナー案内など0120-223-505TEL:E-mail: CHIRO-TIMESinfo@chiro-times.co.jp日本医科学出販株式会社カイロタイムズ詳細は下記までお問い合わせください。締切は発行日の1ヶ月半前1ヶ月半前121号予定2020年5月発行122号予定2020年8月発行
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